挫・人間 blog


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西さん

「ちなみにレコーディングエンジニアは越川和磨です」

は?と思った。去年の12月頃、全国リリースするアルバムのレコーディングが決まって、どんなアルバムを作ろうかな、と、考えてるときに社長から僕に送られてきたメールだった。

越川和磨って「西くん」こと越川和磨さん(ex.毛皮のマリーズ、THE STARBEMS)のことだよね?
って、僕最初終演後のレッドクロスでPAの大空とかに録ってもらうものだと思ってたから、キンタマがちぢみあがってしまった。
西さんは、中高時代の僕のギターヒーローだった。関西ゼロ世代とかが流行ってたころ、そのうちの一つとしてみたのが毛皮のマリーズ「LOVER DOGS」のPVだったのである。
今こんなロックをやるバンドがいるのか!と思ったし、ギターの人、すごい音だ…と言うか、すごい暑そうだ…!とバカみたいな感想をもった気がする。その頃はあんな大物バンドになるなんて知らなかったわけだね。毛皮のマリーズはそれからダーーッと駆け抜けて日本武道館でのライブをもって活動に終止符をうった。超ドラマチックなバンドだった。

そんな西さんが僕らの録音だなんてとんでもない!てか絶対僕らの曲なんか嫌いでしょうに…!とアワアワしていると社長から、1月10日にオフィスで待ち合わせ。ミーティングしましょう。とのメールが来たので、僕一人でもよかったらしいのだけど、絶対嫌だったのでアベくんとか連れて行った気がする。既に死に物狂いだった。


「あ、どーもー。西ですー」

なんて調子で飄々と現れたのは紛れもなくあの西さんだった。理由もなく僕は何故か殺される!と思ったけど、優しい目をしていて、そんな様子は全く無くて、社長と関西弁で冗談を言いあっている。
Mac book(たぶんpro)をカバンから出して、うわ!西さんがパソコン持っとる!と驚いた。そりゃレコーディングエンジニアだし、パソコンくらい使うだろうけど!

「緊張せんで、全然呼び捨てとかでええからね」

「いやいやいや!ととととんでもないです!ブヒヒ!!」

「なんかアブない奴らやなぁ」

マジで西さんがレコーディングしてくれるんだな…と感動する反面、緊張しすぎてレコーディングとかできんのじゃないか!てかウチ僕とアベくんしか喋ってないし!あとのバカ2人も喋れクソ

「まぁ誰かがアレコレと言ってくるかもしれんけど、とにかく俺はバンドが納得いくまで、どこまででも付き合うから、何でも言って。楽しんでやりましょう」

「あ…っ!!!!♡♡♡」


僕らは帰りの電車で、西さん、良い人だったね。レコーディング楽しみだね。なんて話しながら帰った。やっぱりかっこいいロックバンドの男は違うぜ!とか言って、最早バカ丸出しだった。

でレコーディング一日目、吉田は夜勤明けでスタジオに。ドラムは何時間もぶっ通しで演奏した。この日僕はほとんどただ見てただけだったので、オラァーーと偉そうに振る舞いたかったけど、お菓子を買ってきたり、ザコの仕事を引き受けた。
ギターの山口においては、レコーディング途中で寝るし、マジで最悪だ…と。西さんに申し訳ねぇぜという感じで終了。2日目は僕は緊張しすぎて眠れなかった。この2日間でオケ録るのは終わるだろと思ってたけど、思いの外長引いてしまって、本当、朝から朝までレコーディングしてたんだけど、座りって作業しっ放しの西さんが、俺はバンドがいけるならまだまだイケますよ。なんて言うもんだから、頑張らないわけにはいかんな!と、そのまま高円寺のスタジオに移動して録音を再開した。
そこは西さんのホームグラウンドって感じで、さっきのパリッとキレーなスタジオとは違うけど、なんだか居心地が良い不思議なスタジオで、僕らも緊張がとけて、西さんとも段々打ち解け始めた。

マリーズが恋をこえろのPV撮影で使ったスタジオとか、見せてもらったし、色んなひとにもあわせてもらった。そしてレコーディングは難航していた。

口琴だとか録音したときに「ナイステイク!」と言ってもらえたときは嬉しかった。大体の歌録りも終わって、ミックス作業に入るんだけど、ミックスが僕ら、わけわからん注文をたくさんつけるものだからたくさん西さんを困らせてしまった。

何度もミックスやとりなおしでスタジオに。そりゃ、どんどん仲良くもなってったりするわけで。
明日10時集合でいいですか?ってメールに西さんから返信。

「おう!
まだおわってないがな!
にてつやがな。

なかなか、ええばんどやないか!
筋少フリークの俺にはたまらんな」

「えええっ、筋少好きなんですね…!
筋少トークしてくださいよ!」

「しよしよ
俺、卑屈なクソ野郎。よろしく」

「これいつかTwitterに書いていいですか?(笑)」

「やめろ!!!(笑)」


西さんはしゃがんだときに見えるパンツまでかっこよかった。西さんに憧れてスタッツのベルトが欲しくなった。

僕らはもうかなり長時間蒸し暑いミックスルームに引きこもって死ぬほど僕らの曲を聴いてはあーでもないこーでもない話しあって、だんだんミックスルームが宇宙を漂流する宇宙船のように思えてきて、謎の団結感みたいなものが生まれはじめていた。

「もうこれでもかってくらい、楽器の音出してください…!」

「これ以上出したら声聞こえなくなったり、他の楽器と殺しあう感じになるけどいい?」

「大丈夫です!西さんが好きなだけ上げちゃってください…!」

「言うたな~…」カチカチ

「ぬわあああああああ」

というやりとりが何度もあった。
プロじゃないんだから、プロじゃできないようなことをしとかないと意味ないよネ!ってことで、西さんに無理な注文をたくさんした。そのせいで難航したんだけど…。
どんなヤバい注文も「言うたな~…」と言ってエゲツナイほどやってくれる西さん、かっこよかった。

「こんなミックス、普通はありえんで」

「いやー、西さんだからこの音にできました…」

「あかん、眠い。昨日龍が如くのミニゲームずっとやってたから眠い」

「なんでミニゲームだけやってるんですか!」

「おれ、あーゆーの完璧にせな先に進みたくないんよ」

ワケがわからんと思った。が、とてもかっこよく見えた。
こんな音源にできたのは僕らだけじゃなくて、西さんの力が必要不可欠だったなーって気持ちがあるから、あんまりアルバムのこと謙遜したくもないんだよね。僕らにとって西さんはいいアニキって感じだった。
完成したとき少しさみしかったくらいだしなー。

西さんがさすがだなって思ったのは、仮ミックスのトラック、アーティスト名が「西は天才」だったこと。イカすアニキだ…。
僕のアコギを弾く西さん


なんかよくわからんルアーが届いて喜んでいる西さん




うまくまとまんないけど、この辺で。
とにかく西さんが僕らのこと気に入ってくれたことが、すごく嬉しかったんだよなー。

オナニー禁止令

突然だけどとりあえず今月末まで禁欲生活を送ろうと思う。禁欲とはすなわち、己を律し、オナニーを禁止することだ。

そもそも何故突然オナ禁を宣言するのか。禁欲が一体何生むってんだ。それに性欲ではなく、断食修行ではダメなのか。

それについて説明する必要があると考え久しぶりにブログを更新している所存でござる。

大体僕が何か宣言したり、思いつきを発表したりすると(基本バンドメンバーに)こいつふざけてんのかな?といった、やれやれだぜという肩すかしを食らったような反応が返ってくるのがほとんどなのだけど、今回も僕は挫・人間ファン(ファンというのも勇気が要るねえ)の皆様に身を呈したエンターテイメントを提供するつもりでこんなことを言っているのではないというのをわかっていただこうと思う。(ちなみに最近はバンドメンバーは慣れはじめてとりあえずイイネと言って僕を煽てて木に登らせます)

まず何故己に苦行を強いるのか。
それは僕が今向上心があり、バリバリやるぞ!という気持ちで毎日ギラギラしているのだけど、個人的な悩み、例えば、人生って何だ!!とか、人間とはどうしてこんなにバカばっかりなんだ!!とか、そしておれはどうしてちっぽけな唯の人間でなければならないのか!!と悩んでゴッチャゴチャなんすよ。

僕はもうこのゴチャゴチャから脱却すると同時に人間としての課程を終了し、超人としての道を歩み始めなければならないと考えているわけ。

僕はそれ故悩み、自己流のヨガ、ヌンチャク、そしてメディテーションなどをガムシャラにトライ!そして挫折してきた訳です。

痛みが僕には必要だと感じていて、強靭な肉体に健全な精神が宿るのだと信じ、実行してきたけれど、すぐ折れるのです。何故かというと自分に自信がないからなんですね。僕の考えなんてどうせ…みんなもふざけているって言っているし…と途中で己に負けるわけです。
そこで僕が次に目をつけたのが「オナ禁」です。


性欲というものを僕は非常に嫌悪していると同時にとてもリスペクトしている。
他人が性欲に支配される瞬間みたいなのをみるのが嫌で、そんな瞬間が自分にもあるのだろうか…と悲しい気持ちになる。
例外はあるけれど、この世に蔓延る多くの綺麗事ややさしさの根源は性欲であると僕は思う。
そしてセンチメンタルが産まれる場所も性欲だ。コンプレックスも性欲からきているんだ。

それらは人間が必ずしも持っているもので、それを否定するのは間違いだとされてきただろう。肝心なのはそれとどう向き合うかだよ、だなんて言われてきただろうと思う。

しかしその考えが最近の、主にヴィレッジヴァンガードに生息する「なんちゃってサブカル」達を大量生産することになったのだと思う。
奴らが抱える「コンプレックス抱えたい願望」を浅野いにおなどが上手く刺激するなどして、彼らは増殖した。
「おれたちってなんでこうなんだろうなー」
「でもそんなもんだよなー」
「そうゆーもんじゃない?」
「僕らはこの茫漠とした漫然として漠然とした不安を抱えて、そうやって生きていくんだ…」

ラララ…。

みたいなのですね。
これは現代っ子の我々の心をグッと掴んだのでしょう。
しかし浅野いにおの誤算は、僕がひきこもりダメ人間でありながら、「純愛主義のマッチョ志向」だったことだ。

自分勝手なセックスをする自分、僕はダメなやつなんです!ラララ…。
なんて僕はねえ、許せないんですよ!
この世に愛なんて存在しないのだから、本当のやさしさなんてどこにもないんだから、僕たちはお互い許しあって認めあおう。フリーセックス。ピース。
なんて僕は認めませんよ。
お前らセックスしたいだけだろ!
おれはなあ、お前らよりも愛が欲しいんだよ!
そんな馴れ合いなんて僕の超自我が僕を断罪しにくるに決まってる!
そもそも愛や本当のやさしさが欲しければ紙と.jpgがあるだろうが!!!
お前らはステイタス世間体が欲しいだけだから、ロックバンドなんて言いながら結局はそうやって誰にでも誇れるものが欲しいだけなんじゃないか…!

とても脱線しました。忘れてください。
とにかく僕はね、純愛主義なんです。
しかし人間が誰しも本当の善意なんて持っていないし、愛なんて忍耐の隠れ蓑だし、僕が発狂寸前なのもすべて真実です。
しかしそのすべてを超越し、人間を超えたところに、「超人」というステージがあるのです。

そこまで辿り着けば、我々超人類は本当の愛を手に入れることができると僕はね、思っています。決して怪しい宗教ではないです。

つまり僕は人間の性欲だなんて妄想から早く解脱しなければならないのです。

しかし性欲も悪いことばかりではありません。性欲とはつまり、やる気のことです。「殺意」とかもきっとそうなのでしょう。

たまに性欲が湧いたとき、それを人間の何処から発生しているのか、不思議なエネルギーだと感じることがあります。これは聖なる力だと。
性欲は基本的に間違いしか引き起こしません。
僕は漫画の世界のことしかわからないですけど、よくラブコメなんかであるじゃないですか。
歪みあっている2人の男女がたまたま同じエレベーターに乗り合わせて、はじとはじに立っているというシチュエーションです。
これは大体

停電

あっちいけよ
うるせえな

寒い

なんだ、結構いいやつじゃん

あれ、ウソ…

あわやキス寸前

電気復旧&開くドア

「なにしてんの?」

こ、これは誤解で…!ってあんた近いのよ!キモチ悪い!

どしぇ~(男殴られて数m飛ぶも、不死身)

と、こういう展開になります。
これ、僕が言いたいことは、現実もしくは快楽天だったらセックスしてたぞ!ということです。

性欲ってなんて恐ろしい…と思われるかもしれませんが、これは逆に考えると歪みあっている人間同志でも性欲一つで仲良くなれちゃう!ということです。
ここには人間の意志を超えて性欲が我々に働きかけていることが表れています。

これはもはや聖なる力だと僕は思うのです。
この聖なる力を手に入れた状態は恐らく超人に近いのではないかと思われます。恐らく「殺意の波動に目覚めたリュウ」とかも、オナ禁によるものだと思われます。ダースベイダーみたいなものです。
つまりこの聖なる力をオナ禁によって肉体に還元し、飽和状態になったこの聖なる力を飼い慣らすところに超人への第一歩を僕は見出したわけなんです!オナ禁とは僕にとっての瞬獄殺コマンドなんだ!!!!!!!!!!!!!!

もう、僕は一体何が書きたかったのかわからないんですけどね、とびだせどうぶつの森をやっていると性欲が息を潜めるんですね。それは僕がどうぶつたちに無意識のうちにアガペーを持って接していることが原因だと考えられます。

これはチャンスだ!ということで禁欲にトライしてみよう。と考えたんですね。

もう久しぶりに書くブログがこんなんですいません。

僕はでもバンドを良くしたいと考えて「オナ禁だ!!」と思い至ったわけですから、色々大変なんだなあくらいに思っておいてください。

オナ禁は本当にやります。みなさん応援してくださいネ。

とりあえず今月は
13日新宿レッドクロス
14日渋谷LUSH
22日国立地球屋

でライブ、全ライブ別の新曲やるつもりでいるからな!
オナ禁の力をみせてやる!!
ヴォォォォォォイ!!!!

ロッキンホース・バレリーナ

木曜日はとうとう車に乗って関西へ出発なんです。自分らの運転で行くの初めてです。
バンドワゴンに僕ら四人とスタッフと、機材とCDとTシャツと缶バッジをのせて、BGMに自分の好きなアルバムをちょっとだけ持って。
「ロッキンホース・バレリーナ」の文庫本を持って。靴紐を結んで。

僕は腐っても、ど田舎熊本の、有名私立進学校出身で、なんやかんやクラスメイトはみんな頭良くて、東大とか早稲田とか慶応とか上智とか行っちゃっててね、僕はみんなのこと、バカだな~なんて思っててね。僕くらいなんですよ。成績も悪いのにろくに学校にも来ないやつ。不良にもなれないのに。

そんな僕の同級生たちも順調に行けば大学三年生で、みんな留学してたり、就活してたりで、たまに会えば「将来どうすんの?」って話になって、これからもっとそういうのつらくなるんだろうなって思いながら、昔みたいに頑張って笑うのです。
で、僕は今まで完璧なエリートだったのに意地になって用意された道を全力で逆走してて、絶対に追いつけないスピードで走るクラスメイトを自分から見えなくすることによって、自分が落ちこぼれてることに気づかないようにしてたんじゃないのか?って思ったんです。俺はまだ一度も本気出してないよって。本気だしたらやばいんすよ。って。
そんな高校時代に組んだバンドで関西でライブやることになって、将来には不安しかなかけど、僕は今バンドしかできることがないからやっているのではなく、バンドをやりたいからやっているのだと思える。
僕が追いつけないバンドだっているかもしれんけど、全力でおれはやるんだ。逆走のままでも走るんだ。

だから来なさいよ。滅多にこんな機会ないから、僕らだって全力でやります。
10.12(金)奈良生駒RHEB GATE 10.13(土)大阪MINAMI WHEEL2012(挫・人間はKING COBRAというライブハウスで19:00~)
10.14(日)新宿MARZ

全イベント、メンツがクソ良いです。でも僕らは今とにかく全力で走り抜けるだけだから、全部最高のライブにして帰るけんね。
アチョーーー。

夢にみた世界

もういい加減忘れそうだからスカートの中も解散したし、あのバンドについて書こうと思う。

スカートの中と僕は、僕が閃光ライオットの三次審査にひやかしで遊びに行ったときに出会った。
彼女らは二次審査で落選。でも当時僕らもお世話になっていた人を通じて、紹介されたのだった。

その頃「still flag」というバンド名で活動していて、ドラマーはV系みたいなルックスで、うえぽんさんも髪が腰くらいまであって、ヨリエはさらにデカくて、なっぴはもっと腐女子ぽかった。当時僕はヨリエにとって憧れの人で(というかヨリエは閃光に対しての憧れが凄まじかった)紹介されるなり奇声をあげてデカブツが接近してくるのでかなり恐かった覚えがある。

「あぁ~、どうも~」くらいの温度で返事して一緒に写真を撮った気がする。恐かった。そのときドラマー以外の三人で来てたけどヨリエのせいで全員恐かった。この日帰り際ヨリエはうえぽんに
「下川ってやつたぶんうえぽんに惚れたぜ」
的なことを言っていたらしい。
本当、彼女に何らかの不幸が訪れますように。

それから一ヶ月くらい後に別のバンドの企画で対バンすることになった。
そのとき僕は吉田と、何故かズボンズのドンさんと三人で謎のユニットでライブを行った。

その日のstill flagのライブは、いかつかった。
スカートの中の良さっていうのは、僕は彼女らは頭悪すぎて、普通だったらやれないようなことを無自覚でやってしまうような恐ろしさというものがあると思うのだけど、四人ともオーバーオールの彼女らはそれの塊で、僕が今でもうっすらと覚えているのだけど、
例のデカいやつが金切り声で
「挫・人間は気持ち悪い~!下川くんはお腹ペコペコー!」
みたいな支離滅裂な歌?を歌ってた記憶がある。何故か僕が恥ずかしかった。彼女らは楽しそうで、恐ろしいバンドだ…と思った。

その後なんやかんやあって仲良くなって、よくライブをみにいくようになる。僕、大学一年生の夏である。

ある日still flagのドラマーが脱退することになってしまってstill flagは解散することになる。解散ライブは渋谷のRuby Roomというところで、たまたま僕らと対バンだった。
ドラマーはラストライブなのにサポートで高校のころの軽音部の後輩が叩くという。ずーっとニコニコしてる女の子だった。

今でも覚えている。その日初めて「18階からとんだ女の子」の歌を聴いて、僕はびっくりした。これまでのイメージが覆ってしまった。なんていい曲だ、と思った。すると曲が終わって、
「still flagは解散しました…そして新バンド、スカートの中でーす!よろしくお願いしますー!」と言って「妄想彼氏」を演奏し始めた。
解散から五秒、スカートの中結成と初ライブの瞬間に立ち会ってしまった。

この日からほぼ毎回、欠かすことなくスカートの中のライブをみてた。
結成から三ヶ月くらいでデビューが決定した。しかしその頃はたしかにバンドがメキメキ成長していってて、みてて面白かったんだ。

ここまで書いて面倒くさくなってきた。
とにかく色々あったんだ。
僕が一緒にいてすごく嫌な思いした記憶もあるし、楽しかったこともたくさんあったのです。

ずーっと長いことスカートの中のライブをみてて、どんどん有名になっていく彼女らをみてて僕は嬉しかったのだけど、僕はここ数ヶ月前からライブに行かなくなった。たぶんサーチライト2で出演してもらったあたりが最後かな?単純にサボりすぎた大学のツケが回ってきたのもあるけど、とにかく色んな理由でしばらくライブを見てなかったのである。

そしたらメンバーから、バンド辞めることになったって、スカートの中、解散することになりましたよって感じのメールがきてて、一応びっくりはしたけど、なんだか、あぁ、やっぱりか…という気持ちもあった。しかし残念で、僕がそれを阻止することもできたんじゃないかな、とも思ってしまった。

解散ライブは自分のライブの次の日だった。
レッドクロスが超満員で、ちょっと前まで客が身内しかいなかったのに、愛されてるんだなぁと感心した。そして人酔いした。

スカートの中、一曲目はいつもライブの最後にやる「ばりら」だった。
なんだかもう神聖で、最後の最後に跡形も残さず燃え尽きようとしているバンドのライブをみているんだという感動と、あ、これ最後なんだなって気持ちでなんだか涙がでてきた。

それで「18階から~」の前にMCでデカブツが、
「こんなこと言わない方がいいって、下川ってやつに言われたんですけど、私は本当にずっとこの曲をやるのが嫌で…」
という話を始めた。
ヨリエは、死ぬ側じゃなくて殺す側の人間で、って、会場では笑われてたけど、本当にそうで、いじめられたら殺してやる…ってエネルギーにかえてしまうタイプの人間のヨリエが、こういう人(モデルがいるらしい)の曲をやるのは、嘘だし、すごく嫌だ。と僕はずっと聴いていて、
とはいえ僕はあの曲好きだし、みんなもあれが聴きたいだろうし、曲にされたこも、それじゃ報われないんじゃないの~?くらいに返していたのだった。というかもうそれくらいしか言えなかった。

でもこの日ヨリエは、その女の子が
「いいんだよ」って言ってる気がしたんです。って言ったんだ。
僕はすごく嬉しかった。ヨリエは最後の最後に、自分が生み出したあの曲と、仲直りすることができたんだと思う。許すことができたんだと、僕はそれが嬉しかった。

スカートの中の解散は終わりじゃなくてスタートですとうえぽんが言ってた。僕もそう思う。終わりは終わらせる意思があるときだけのものだ。何も終わりはしないんだろうな。

僕は終演後、打ち上げにも誘われたけど、メンバーに一言声かけたら帰ろうと決めていた。
彼女らはスタートだと言ったし、これからの彼女らに昔の話とかして水をさしたくなかった。あと単純に打ち上げが嫌いなのですごい行きたくなかった。
でもバンドが解散して、四人とはもしかしたらもう会うこともないかもしれないのに、一言だけでいいのか?というのも、そもそも、そんな頻繁にあの四人に会いたくないし!
サヨナラをするときというのは憎しみあっているときだけだと僕は思う。
笑ってサヨナラだなんて残酷じゃないか。サヨナラだけが人生だ。だからサヨナラのときに惜しめば惜しむほど惜しくなるに決まっているのだ。
つらいのにわざわざサヨナラをするのは、前進するためにどうしてもサヨナラしなくちゃいけないときだけだ。
僕は彼女らが言うほどは憎くないし、今後会うかどうかなんてわからないし、別に断ち切らなくても困らないから、ちゃんとしたサヨナラなんておかしいのだ。
おれと君たち、本当に憎しみあえたときはサヨナラしようね。

小田急線にのるために駅に向かっていると衣装の姿のままハダシでヨリエが「のし…のし…」とやってきた。僕は話したくねーってスタイルだったけど、一緒に話しながら駅まで行った。
ヨリエとこのときした話は普段するような話で、特別な内容はなかったので覚えていない。なんか、またライブいくよーとか、今度はこういうバンド組むんだーとか、そんなんだった気がする。普通にライブの感想言って、じゃあまた。と帰った。

あの日スカートの中というバンドがなくなって、僕はクソほどみたバンドだっただけに残念だったけど、YouTubeでいつでもみれるし、たとえ誰からも忘れられても、それはきっと大した問題じゃないと思うし、Twitterにのってた打ち上げの写真とかみてたら、なんだか楽しそうにお酒飲んでるみたいで、これこの場にいたら確実に僕怒って帰って空気悪くしてただろうし、なんにせよスカートの中ってバンドの貴重な解散ライブをみれて楽しかったのでとても良い日だった。
たぶん皆にとっても、解散は残念だっただろうけど、良い日になったんじゃないかなと思う。

ちなみにこの日、通り魔が熊本からこっちに帰ってきてみると、当たり前だけど育てていた花は枯れていたらしい。
超かなしい超かなしいと通り魔は自分を責めていて、僕はアハハと笑っていたのです。
花はいつか枯れる。それはどんなに手を尽くしても避けられないさだめで、枯れてしまうと悲しい。しおれた花を抱きしめて自分を責める。
だけれど花は土に還り、そこに種を蒔けば次はその花は土になって次の花を咲かせる。そうやって花はなんども咲く。咲くたびに枯れる。喜びは永遠じゃないけれど、悲しみも永遠なんかじゃないんだ。色んな花を咲かせて、それは別になんの役にもたたないかもしれないけど、花はとにかく咲く。何度も何度も僕らの手で咲く。サヨナラだけが人生だ。だから僕は花が咲く喜びを花が咲くたびに何度でも全力でかみしめていたいよ。

僕は次の日の朝日が昇るころに思い立って一つサヨナラをした。
女子大通りを朝焼けが照らして僕は目を細める。
苦しむことは多いが悲しむことはないのだ
詩人が歌う。
僕は公園のベンチから立ち去り、家路を急いだ。

日が暮れても彼女と歩いてた

ワンマンライブ、無事成功しました。
急だったにも関わらず駆けつけてくれた90人の皆様には感謝しかないです。
うれしい。好きです。ありがとう。

75kmの道程を自転車で来たひと、奈良、愛知、新潟、東京、福岡から来たひと、たくさんいてうれしかったです。すごいとしか言えません。僕がね。うへへへへ。
嘘です。

僕は生まれ育ったこの場所で、僕の中・高校生のころのことを知ってる皆様の前でやれたことがとてもうれしかった。

ということでセットリスト載せますね。

1.人類
2.足のない女の子
3.キスキスキス(新曲)
4.休みがとれたら
5.土曜日の俺はちょっと違う
6.うったまがった節(新曲)
7.ちんちん大臣
8.日が暮れても彼女と歩いてた(カバー)
9.ハヤオ
10.そばにいられればいいのに
11.自分ファンクラブ
12.さらば17歳(新曲)
13.猫見に行ったら犬が居た(弾き語りカバー)
14.I can't stop cowper juice.(下川サブカルブス殺し)
15.タマミちゃん
16.ピカデリーナ受精
17.天国
(アンコール)
18.もう四日もしてない
19.BE MY BABY(カバー)

2時間近くやってたんですね。
途中下川サブカルブス殺しにゲスト出演させたり、という最早トラブルという出来事もありつつも楽しくやれました。楽しいライブをしたあとはこんなのはダメだと凹んだりしますけど今回はむしろ気分すらよかったです。

映像とったけど、DVDにしたらみんな買ってくれるかしら。
さらば17歳という曲は、僕が色々考えてこの日のために書き下ろした曲です。

まだまだ色々書くことあるかもしれませんが、またいつかね。おやしみ。

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